特集

VIVA! ハルサー ハルサーは畑で働く人の方言名です。

楽しく元気な沖縄の農家さんをたずねて巡るVIVA!!ハルサー皆さんに代わっていろんな話をあれこれ聞いちゃいます。

今回のハルサーさん紹介 Vol.06

玉城忠男さん
玉城忠男さん
基本情報
名前 玉城忠男さん
場所 国頭郡東村
作物 タダオゴールド(パイナップル)
農家歴 43年

今回は、東村でパイン一筋43年というベテラン農家の玉城さんのところへおじゃましました。4haという広大な畑に、路地ものとハウスものと両方栽培されています。

ピシーッ!パインの整列 大事に育てられているパイン 見よ!この糖度!!

タダオゴールドのひみつ

9年ほど前のこと、県から9種類のパイン株の試作を頼まれた玉城さん。その後当時の担当者が退職したこともあり、成長の具合を特に尋ねられることもなく数年が過ぎていきました。

それでも手間隙かけて、育成した株はパインの実をつけるまでに成長。その中で通常より大玉で、とても甘味のつよい株が見つかったのです。しかし最初は品種名を書いていたダンボールも、いつしか風雨にさらされ判読不可能に。結局それはゴールドバレルという品種だったのですが、販売するにあたって商標に困った玉城さんが県に相談したところ、「あんたが育てたんだからタダオゴールドにしていいんじゃないか?」ということになったそうです。のんびりした感じがいかにも沖縄らしい、タダオゴールド誕生にまつわるお話です。

自分の名前が商品名になるなんてカッコイイ!
自分の名前が商品名になるなんてカッコイイ!

パインの切り方

  • (1)縦に切る
  • (2)芯を取る
  • (3)皮から
  • (4)食べやすい

こんな切り方もあるよ!!レッツチャレンジ!

  • (1)両側を芯と皮に沿って切り込む
  • (2)芯の面取りをする
  • (3)取り出した実を6等分に切る
  • (4)交互に並べて美しく盛る

ハルサーさんにインタビュー!

最高級のパイナップル

玉城さんが作っているパインは2種類、ひとつはジュースや缶詰などの加工用の品種、もうひとつはゴールドバレル。このゴールドバレルのうち、味、色、大きさ、形など特に選りすぐりのものに対して「タダオゴールド」という名前をつけています。全体の数パーセントしか選ばれない、まさに最高級のパイナップルなのです。

パイナップルは通常1年半から2年で株が成長し、1玉の実をつけます。そして、1玉取れると株を更新します。通常のパイナップルに比べてタダオゴールドは育成が難しく2倍の手間がかかるのだそうです。
味の特長としては、酸味がほとんどなく、糖度は通常で17度~18度。時によって19度を超える甘いパイナップルです。

甘~い極上パイン
青くてもこれが食べごろ

大きくて立派なものは、贈答品として利用されているタダオゴールドですが、こちらの品種は熟した状態で発送されます。
パイナップルは、マンゴーやメロンのように追熟させないフルーツです。一般的に店頭でパイナップルを買うときは、底部がほんのり黄色になったものが美味しいといわれていますが、この品種は外見が青くても出荷されていれば完熟しているとのことです。

玉城さんに伺ったところ、切ってから冷蔵庫にいれて1日置いたほうが甘みが増すような気がする、とおっしゃっていました。驚くほど甘いパイナップル、是非一度お試しください。

コレがタダオゴールドだ!

パイナップルのレシピをみる

ライター後記

はるかに海を望む、なだらかな斜面一面にパイナップル。本当に見渡す限りパイナップルの畑でした。東村でパイナップル栽培が盛んなのは酸性土壌がむいているからなのだそうです。
無口な印象の玉城さんですが、パイナップル栽培について語るときの熱い口調に、パインにかける情熱をみた思いがしました。

玉城忠男さん

フォトアルバム

取材日:2011.07.06