コラム おいしい沖縄

農作物は品種改良によってほぼ全国で生産されているものと、それぞれの気候によって栽培が難しいものがあります。

家庭でよく使う玉ねぎ、ニンジン、キャベツ、きゅうりなどは、スーパーに行けば年中手に入る便利や野菜たち。それぞれに有名な産地はあるものの、実際に買うときにはあまり気にしていないっていう人も多いのでは？

そんなスタンダードな野菜のうちじゃがいもだけはちょっと違って、「じゃがいもの産地は？」と聞くと、すぐに「北海道！」という答えが返ってくるほど「じゃがいも＝北海道」のイメージは強く結びついているようです。

たしかに「北海道フェア」と銘打ったイベントでは、生のじゃがいもだけではなく、じゃがいもを使ったお菓子や食品が売られているし、北海道旅行のパンフレットでもじゃがいもがクローズアップされています。

全国の収穫高7割以上を生産している北海道ならではのブランド力です。

では、じゃいがいもは北海道以外はダメなのかと言うとそうではありません。量は少ないものの全国で栽培されている作物なのです。もちろん沖縄でも。

沖縄県内のじゃがいも産地で有名なのは宜野座。ただし、県内のじゃがいもは一年中手に入るわけではありません。県産品じゃがいもは旬の野菜なのです。店頭に出回るのが2月から4月ごろまで。その味はホクホクしていて味わい深く、じゃがいも好きが一度食べたら病み付きになること間違いなしです。

話に聞くところによると、ミネラル分の多い土が美味しいじゃがいもを作り出しているのだとか。また収穫したてで鮮度が高いというのも美味しい理由なのだそうです。

少し残念なのは生産量が多くないからか、どこのスーパーでも簡単に手に入るというものではないこと。旬の季節に、産地直売所やスーパーの地元野菜のコーナーを探してみてください。じゃがいもだって県産品。とびきり美味しい県産じゃがいもを、是非一度お試しください。

福田 芽久美