コラム おいしい沖縄

コラム おいしい沖縄

お辛いのはお好き?

お辛いのはお好き?

世の中に辛いもの好きの人は結構いるようで、
そんな人が沖縄に来るたび大量に買っていくのがコーレーグース。
コーレーグスともコーレーグースーともいいますが、ご存知島とうがらしを泡盛に漬けた調味料です。
島とうがらし自体もそう呼ぶようですが、
沖縄には唐辛子料理というものが特にないので、一般的にコーレーグースといえば思い浮かべるのは調味料のほうでしょうか。

しかしこの調味料も県内では用途が限られています。
つまり沖縄そば以外ではあまり使わないのです。なぜなのかわかりませんが、もともと県民はそんなに辛いものが得意ではないのかもしれません。
古くから中国と交流があり、中華料理の影響も受けている沖縄料理ですが、中華料理のような香味野菜や香辛料をあまり使いません。
暑い地域なのでたっぷり香辛料を使いそうなんですが、沖縄料理はどちらかというとシンプルな味付けのものが多いのです。

では沖縄そばに欠かせないと言われるコーレーグース。
県民が沖縄そばを食べるときにはみんなコーレーグースを使うのかというと、これがまたそうとは言い切れないのです。
七味唐辛子の方が好きという人も多くいます。
その理由として、泡盛に漬けてあるので泡盛の香りが苦手というもの。
また、お店によって辛さが違うので、分量がわからないということも上げられます。
沖縄そば屋などでは市販品ではなく自家製で作ることも多く、いつも行ってる店のつもりで掛けたら辛すぎてそばが食べられなくなったという経験がある人も多いのでは?

一方、他府県の人はコーレーグースを自由に楽しんでいるようです。
辛いもの好きの人に聞くと、カレーに入れるとか、スープに入れる、ハンバーグにかける、マヨネーズと混ぜる、はては漬物にちょっとかけるなどさまざまな話が出てきました。
辛いもの好きの人の話なので、全部まねするのはちょっと遠慮しておきますが、使い方次第によって、もっと可能性が広がりそうなコーレーグースなのです。

福田 芽久美

2012/05/11