コラム おいしい沖縄

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「しゃ・し・しゅ・しぇ・しょ」よく噛む人はウチナーンチュ!?

「しゃ・し・しゅ・しぇ・しょ」よく噛む人はウチナーンチュ!?

ハイタイ!島ナイチャー嫁のイハヨシコです。今日は、私、カミングアウトします。実は私、アナウンサーにはなれないんです。なぜなら当然美人ではないから、という理由だけではなく、私、舌足らずなんです。つまり口がよく回らないというか、よく噛むというか、とにかく早口言葉は苦手です。本当に舌が短いかどうかは定規で測った訳でも、他人と比べた訳でもないのでわかりませんが、まぁちょくちょく噛んでは家族や友人につっ込まれるんですよね。一説には早口だからとかあわて者だからという話も無きにしも非ずですが。。。それでも大学生の時にはコンサートホールでは"影アナ"(曲名や演奏者の紹介、休憩時間の案内を舞台袖でお客様から見えない所でアナウンスするウグイス嬢みたいな仕事)のアルバイトや就職してから社内放送のリポーターとかもやってはいたんです。大人になってからは多少よくなった(舌が成長した!?)のですが、特によく噛んだのは、中学から高校生ぐらいの時でしょうか。中学時代、人気のあった女性アイドルで柏原芳恵という人がいて、その人のモノマネが得意で「紅茶の美味しい喫茶店~~♪」なんてよく振り付きで友達の前で歌っていました。その人の名前がどうしても言えなくて、いつも「かしあばら」とか「かしあぶら」といってしまうので、とうとう私のあだ名は「あぶら」になってしまいました。変なあだ名ですよね。初めて聞いた人は「脂症なの?」みたいな感じで不思議がられてちょっと恥ずかしかったのですが、高校生までそのあだ名で呼ばれていました。社会人になって会社の他部署のおじさんに「あぶら~」と声を掛けられた時は「何、この人!?」と思いましたが、その人は高校の同級生のお父様で娘さんから聞いたらしかったのです。その方は偉くなって支店長や役員(その後社長になって現在は会長)になってからも私を「あぶら~」と呼んでいました。人が大勢いる所で遠くから大きな声で呼ぶのはやめてほしかったなぁ(笑)。

このカミカミ人間の私が沖縄に来てうれしくて思わず共感してしまったのが、オジィとオバァ。どうも「さ・し・す・せ・そ」の発音が「しゃ・し・しゅ・しぇ・しょ」になってしまう方が多いとか。確かに若ダンナの祖母と話していると「しゃ~、しゃ~」という発音が多かったような。。。で、沖縄の有名な柑橘系の果物「シークヮーサー」も自ずと「シークヮーシャー」に変換されるのです。最初は間違いかと思ったのですが、沖縄の本にも時々併記されているものもあるので、地域によっては「シークヮーシャー」と呼んでいるのかもしれません。このシークヮーシャー(別名:平実レモン)は私の大好きな果物のひとつ。沖縄ではさわやかな個性的な香りを生かして、レモンやすだちに代わって様々な使い方を楽しんでいます。お刺身や焼き魚、ステーキにかけたり(私は貝好きなので焼き蛤や牡蠣にかけて食べるのが好き!)、ポン酢やサラダのドレッシング、ジャムやゼリーなど使用範囲は無限です。泡盛ジョーグゥーは水割りに果汁とともに半分に切ったものをそのまま入れて飲みます。これが美味い!酸味が強いので癖のある泡盛もスイスイ。これで酔いながら美白効果も期待できるかも!と思っていたのですが、それは大間違い。酸味は強いけれどビタミンCは少ないのです。沖縄の強い紫外線で育った果物や野菜はビタミンCやポリフェノールを豊富に含むものが比較的多い中で、意外にもシークヮーサーのビタミンCは100g中11mgと少なく、アセロラの約154分の1、レモンよりもマンゴー、島バナナよりも少ないのです。ところがシークヮーサーには「ノビレチン」という優秀なフラボノイドの一種が他の柑橘系の果物よりもずば抜けて多く含まれていることが研究でわかりました。これが血糖値の上昇を抑えたり、発がん抑制作用や慢性リウマチ、抗認知症作用などに様々な効果があることが判明。さらにこれまで加工用に果汁だけ絞られ廃棄されていた果皮にこそ特にノビレチンが多く含まれていることもわかり、果皮を使用したクッキーなどの商品も発売されはじめ、今後さらに注目されていきそうです。ヘルシー&エコロジー。沖縄にピッタリのコンセプトの商品開発、どんなものが出てくるか楽しみですね。

イハヨシコ

2012/10/09